まず、コンピレーションCDを手に取ってみてください。
ジャズボーカルのお勉強として、何から聴いていいのか全然見当もつかない方、もしくは取りあえず何かCDを購入しようと考えている方、まずは露店で売っているようなものでいいので、コンピレーションCDを買ってみましょう。
(この段階では、ダウンロードやYouTubeのような媒体はお勧めしません。バラバラに1曲単位ではなく、ジャズボーカルをまとめて聴いてみるのが目的です)
次に、そのCDの中で自分の気に入った『歌手』を見つけた人は、その人だけの作品を買って聴いてみる。 また、気に入った『曲』を見つけた人は、誰の作品でもいい、その曲が入っているCDを買ってみると良いと思います(どちらのケースも、ダウンロードする場合は必ずアルバム単位で!)。今だったらネットで簡単に調べられますもんね。
そしてもう一つ、強く薦めたいのが、もし自分にとってのアイドルと言い切れる歌手を見つけたなら、その人のデビュー盤、もしくは若いころの作品から順に聴いてください。
例えば、サラ・ヴォーン。
例えば、若いサラ・ヴォーンは、どうやってあの熟年のサラ・ヴォーンになっていったのか、その過程を知るのが、お勉強する人の聴き方です。ベスト盤ではその過程が見えてこないので、ご注意を。なるべく年代順にアルバム単位で聴くようにしてください。
結果だけを聴いていては、いつまでたってもその歌手の真髄の部分は見えてきません。 野太い声のメスゴリラになる前のサラ・ヴォーン、こんなみずみずしい声で歌ってたんだ!って是非、驚いて下さい(?)
例えば、こんなCDはいかがでしょう。クロノロジカル(年代順)に編集したCDのシリーズです。1944年のファーストレコーディングから順番に聴くことができます。
次に、動画を探してみる。
歌声を聴いただけでは、どんな歌手だったんだろうか?そもそも本当に実在していたんだろうか?などと実感がしづらいと思います。そこで文明の利器(?)の登場です。YouTubeの検索で、”Sarah Vaughan”と検索してみてください。どんな風貌で、どんな様子で歌を歌っていたかをワンクリックで確かめることができます。若い頃と、熟年のサラの歌声を聴き比べしてみることをお勧めします。ひとりの歌手の人生の軌跡を映像で見ることで、更に愛着や理解を深めることができますよ。